詩
ヤマネムリバナ(山眠り花)
輝くときを過ぎ
山にセピア色の風が吹きはじめても
眠らなければならない動物たちは
そわそわと落ち着きがない
それでも
季節には季節の約束があって
決められたように花は咲く
その花の香りがゆるゆると
山を覆いつくすころ
ようやく
次の季節までの
僅かな休息が訪れる
©江本あきこ/詩集『いのちのひかり』
ヤマネムリバナ(山眠り花)
輝くときを過ぎ
山にセピア色の風が吹きはじめても
眠らなければならない動物たちは
そわそわと落ち着きがない
それでも
季節には季節の約束があって
決められたように花は咲く
その花の香りがゆるゆると
山を覆いつくすころ
ようやく
次の季節までの
僅かな休息が訪れる
©江本あきこ/詩集『いのちのひかり』